松尾研究所、第21回言語処理若手シンポジウム(YANS2026)において奨励賞を受賞

  • Date

    2026.08.31

株式会社松尾研究所(本社:東京都文京区、代表取締役:川上登福)は、「第21回言語処理若手シンポジウム(YANS2026)※」において発表した研究論文 「LLMは感情強度の高いエピソードを優先して記憶するのか — 獲得・保持と想起前後の内部表現」 が、奨励賞を受賞いたしました。
本研究では、LLM(大規模言語モデル)が感情強度の異なるエピソードを学習する際の記憶形成メカニズムを検証しました。奨励賞は、ポスター発表231件のうち22件に授与されています。

※第21回言語処理若手シンポジウム(YANS2026)は、言語処理学会が主催するシンポジウムです。「若手のその先へ」をテーマに、産学の若手研究者が一堂に会し、自然言語処理に関する活発な議論が行われました。

■ 受賞論文について

  • 学会:第21回言語処理若手シンポジウム(YANS2026)https://yans.anlp.jp/entry/yans2026
  • 受賞名:奨励賞(ポスター発表231件中22件)
  • 発表タイトル:LLMは感情強度の高いエピソードを優先して記憶するのか — 獲得・保持と想起前後の内部表現
  • 著者:大西直(北陸先端科学技術大学院大学/株式会社松尾研究所)、北島祥平(北陸先端科学技術大学院大学)、手塚陽大(北陸先端科学技術大学院大学)、井之上直也(北陸先端科学技術大学院大学)
  • 発表形式:ポスター発表
  • 開催場所:仙台国際センター
  • 開催日:2026年8月17日~18日

■ 研究の概要

本研究では、LLMが感情強度の異なるエピソードを学習する際、その強度が記憶の獲得・保持・想起にどのような影響を与えるのかを検証しました。
検証にあたっては、感情強度と表現形式を統制した合成エピソードコーパスを設計するとともに、LLMの内部表現から感情強度の読み取りを検出する解析手法を開発しました。
分析の結果、LLMはエピソードに含まれる感情の強度を読み取れる一方で、感情強度の高いエピソードが優先的に記憶されることを示す証拠は確認されませんでした。また、感情強度は想起の手がかりとして機能するのではなく、エピソードを出力した後に再び表現される可能性が示されました。
本研究は、LLMに感情強度に応じた選択的な記憶を持たせるためには、学習プロセスへの明示的な介入が必要であることを示唆するものです。

◾️株式会社松尾研究所について

株式会社松尾研究所は国立大学法人 東京大学大学院 工学系研究科 松尾・岩澤研究室に伴走し、大学を中心としたイノベーションを生み出す「エコシステム」を作り、大きく発展させることを目的に設立された研究所です。松尾研究所は、アカデミアから生み出される研究成果・技術の「開発・実装」を行い、広く社会に普及を目指し、日本の産業競争力の向上に貢献しています。

http://matsuo-institute.com