日本テレビと松尾研究所、放送業界のDXに向けて共同研究を推進 ーハイライト動画生成や視聴率予測の自動化へー

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    2023.01.10

日本テレビ放送網株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長執行役員 石澤顕、以下「日本テレビ」)は株式会社松尾研究所(本社:東京都文京区、代表取締役:川上登福、以下「松尾研究所」)と、放送業界のDXに向けて2022年2月より共同研究を開始し、ハイライト動画生成や視聴率予測の取り組みを推進していることをお知らせします。放送業界では複雑性の高い業務に人力で対応し、工数が逼迫する課題がありました。本プロジェクトでは、AIを活用した視聴率予測やハイライト動画自動生成に取り組んでおり、放送業界のDXを実現することを目指します。詳細は以下の通りです。

■プロジェクト詳細

<視聴率予測>

視聴率予測は、過去の放送実績に加え、裏番組やイベント等の様々な変数を考慮する必要があり、予測担当者の作業工数が大きいという課題がありました。そうした背景から、視聴率の過去データや番組データ等に自然言語処理と時系列予測を用いた視聴率予測モデルを開発しています。

<ハイライト動画生成>
従来のハイライト動画作成は人手や時間がかかる作業でしたが、動画投稿サイトへの公開や別媒体へのコンテンツ販売などの可能性を秘めていました。
今後は主にスポーツ中継などにおいて、物体検知や顔認証技術とルールベースを組み合わせ特定のシーンを抽出、また機械学習により重要度の高いシーンからハイライトを作成する取り組みを進めます。

■ 株式会社松尾研究所 取締役 鈴木慎司のコメント
株式会社松尾研究所は、「産学共創によるイノベーションのスパイラルを実現する」ことを目標に掲げ、アカデミアで生み出された先端技術を産業界に繋げ、企業のサービス開発に価値をもたせ、企業の収益に貢献することを目指して活動をしております。

日本テレビとの共同研究の目的は、われわれの持つデジタル技術の活用により、放送業界のDXに向け業務の高度化を実現することにあります。
共同研究では、松尾研究所の機械学習や数理最適化の知見を活かした視聴率予測の開発をはじめとし、コンテンツ制作自動化の試みとしてハイライト動画生成アルゴリズムの開発を進めていきます。
これらの取り組みにより、放送業界の付加価値向上に貢献することを目指します。

株式会社松尾研究所 : http://matsuo-institute.com/
 株式会社松尾研究所は国立大学法人 東京大学 工学系研究科 松尾研究室に伴走し、大学を中心としたイノベーションを生み出す「エコシステム」を作り、大きく発展させることを目的に設立されました。松尾研究室の「研究」の成果・技術の「開発・実装」を行い、広く社会に普及を目指し、日本の産業競争力の向上に貢献します。

■ 日本テレビ放送網株式会社 取締役執行役員 黒崎太郎のコメント
放送事業のDX推進に当社は様々な角度で何度も挑戦しています。時代ごとに活用できるテクノロジーも変化していますが、今回の取り組みではディープラーニングや数理最適化分野の強力なパートナーの力を借りることができました。放送実務上の課題は業界共通課題であることも多く、放送事業全体の生産性向上に向けて取り組みを進めていきます。

日本テレビ放送網株式会社 : https://www.ntv.co.jp/
 日本テレビ放送網はテレビジョンの放送事業、放送番組・映像コンテンツの制作・販売、動画配信事業、映画事業、イベント事業、海外ビジネス事業、メディア事業、ライツビジネス事業など様々な事業を展開しています。2023年に開局70周年を迎えます。